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思いつきで作った女児がおしっこを我慢したりおもらししたりするだけの作品の二話目になります。

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「こらっ、ダメでしょ!!」

 恐怖に耐え切れず、パンツの中を温かい液体で飽和状態にしてしまう刹那、委員長の背後から声が響いた。折り返された一番固い背表紙の部分が風切り音と共にふわふわウェーブのかかった茶色い髪に打ちつけられる。
 次の瞬間、クラス全体の空気が凍りついた。
 臨戦態勢で構えている毒蜂の巣に突っ込んでいくような自殺行為めいた真似が出来る人物はこのクラスでたったひとりしかいない。

「もー、それはこっちのセリフだよ、はなちゃん!クラスメイトをいじめちゃダメでしょ!!」

 私なら一瞥で平謝りしてしまうであろう鋭い視線をひらりと躱すと、東雲陽は子供を叱りつける母親めいた調子で叱咤の言葉を口にした。
 ピンと伸びた背中を流れる艶めきを放つ漆黒のロングヘアーと雪のような真っ白な肌は見事なコントラストを演出していて、年上と見間違えるすらりとした長身が一層引き立ている。餌を口内に溜め込むハムスターのようにぷうっと膨らんだ両頬も彼女の整った顔立ちにしてみれば、可愛さを倍増させるオプションのようだ。

「こんなことして……どうなるかわかってるんでしょうね……!?」

 委員長は怒号と共に鋭いナイフのような凶器めいた視線を件の人物へ向ける。歯を食いしばり、痛みに堪えているのは私やクラスの子達に対して弱みを見せたくないという彼女の意思の表れだろうか。

「ふーん、どうするつもり?」

 言葉の直後、可愛かった膨れっ面がゾッとするような笑みに変わった。委員長が焼き尽くす炎だとしたら、東雲さんの場合は見るものを凍てつかせる絶対零度というところだ。

「はなちゃんなんか、こうしてやるっ」

 東雲さんは流れるような動きで彼女の背後に回り込むと両腕を蛇のように腹部に絡みつかせ、その身体を軽々と持ち上げてみせた。

「……わっ!!」

 椅子に座っていた身体があっという間に宙に浮いたせいか、委員長が珍しく慌てた声をあげる。バタバタと足を動かすも、踵と床が数十センチも離れてしまっては虚しく空を切るばかりだ。

「今のうち千里ちゃんを教室から連れ出してあげて。そろそろ限界だと思うよ?」

 シャツの裾をぐっと引っ張り、シミが出来ているであろうズボンの股下部を隠していた私に向かって、東雲さんは目配せをした。

「っっ……な、何勝手なこと言ってるの!?早く下ろしなさい、じゃないと……わっ、わぁ、バカッ、揺らすなぁ!!」

 飲み口の空いていない炭酸飲料を勢いよく振るみたいに委員長の小さな身体を上下させる。さながら人間シェイクだ。

「もー、少し静かにしてよね。ボクは今、歩ちゃんと話してるんだから邪魔しないでよー。それにあんまり足をバタバタすると見えちゃうよ?キミのクマさんパンツがさー」

「……っっ!!」

 途端に彼女の頬が真っ赤になり、幼児に抱かれたクマのぬいぐるみみたいに大人しくなった。
 どうして東雲さんが委員長の下着の柄を知っているのかはわからないが、このスキを逃すわけにはいかない。
 踵を返し、机が数台並んだ列を一足で駆けると、頭を垂れて背中を丸めてお辞儀するような姿勢で俯いている少女に声を掛けた。

「あの……新堂さん、トイレ……行く?」

 問いかけにビクッと身体を震わせる。そしてゆっくりと伏せた顔を上げ、今にも涙が溢れそうな双眸で私を見つめると小さく頷いた。
 その答えに私はおそるおそる手を差し出すが、新堂さんは拒むかのように首を左右に振って見せた。その不可解な行動に一瞬の疑問を浮かべるも、直後に理由を察し、ハッとした。
  彼女の両手は、足の付け根にある女の子の部分をスカートの形が崩れるほど強く押さえこんでいて、その布地は漏れ出した液体を吸い込んで暗濃色に変わっていたからだ。

「ほら、立って……」

 新堂さんを立たせると、私は高価な美術品に触れるように彼女の肩を抱き、歩き始めた。
 ゆっくりと教室のドアへ向かう途中、ツンとした特徴的な臭いが鼻を抜ける。
  臭いの元を一瞥すると椅子の座面から蛍光灯の光を反射する水たまりがうっすらと煌めいていた。

 第三話に続く
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2016.03.29 Tue l 少女はそれを我慢できない l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

更新されていてうれしかったです。お忙しいと思いますが楽しみにしています。

おしっこに連れて行ってあげようとして自分がちびってしまう女の子、かわいいですね。
出てくる女の子がみんなおもらしっ娘ってなんだかすごい。千里ちゃんと歩ちゃん、一緒にしーしーしてくれないかなと思いました。
2016.04.24 Sun l 山吹金雨. URL l 編集
お待たせいたしました
>山吹金雨さん

ご感想ありがとうございます。
以前、コメントをいただいてから間の空いた更新になってしまい、申し訳ありません。牛歩ながら続編、新作などを公開していきたいと思っていますので、よろしければ、また覗いてやってくださいw
2016.04.25 Mon l 紅洋介. URL l 編集

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